研究開発課題1(精製技術開発)
研究開発課題1:難溶解性鉱石の精製技術開発
- 研究開発課題リーダー :中道 勝(量子科学技術研究開発機構 グループリーダー)
- 参画機関 :QST、(株)化研、東北大学
QSTで新たに開発した「化学処理とマイクロ波加熱を複合化した低温精製技術」である中核技術は、熱•化学的に安定で宝石原料でもあるBe鉱石の完全溶解に成功した技術であり、今までに例がありません。本技術で重要機器であるマイクロ波加熱装置は、工業プラント規模の製造•稼働実績を有していることから、当中核技術の実用化に向けては、プラント設計のための工学実証データが構築されることにより実現可能となります。一方、低温での完全溶解を実現した化学処理とマイクロ波加熱による溶解促進機構については、その詳細が明らかになっていません。そこで、本研究開発課題1では、溶解プロセスにおける化学反応とマイクロ波照射による溶解促進機構を明らかにするとともに、最適条件を探索して機器•プラント設計に資することを目指します。また、精製プラントは、一般的には鉱山毎の特定の対象鉱物の精製を対象としており、鉱物の種類に応じてプラントが整備されています。そこで、複数の鉱石を同時に処理する「一括精製」についても事業化の対象とし、インフラ整備等を合理的に集約化し、経済•社会•環境性に対するSDGs解決への貢献を図ことを目標としています。